桜桃忌

今日は何だか朝から落ち着かない。
そう思っていたら、桜桃忌であった。

太宰が生まれた日であり、太宰の遺体が発見された日である。

私の中で、良くない感覚が芽生えている。

この世に生きて、良かったと思わない人間が一人でもいたら、それは同時代に生きる人間すべての失敗だと思っている。

人の行いが愚かに感じるときは、きっと私が一番愚かであろう。

私は書くことで、まだ生きている。正確にいえば、何かを書いているふりをして、生き長らえている。

太宰はなぜ、書くのをやめてしまったのだろうか。
私はなぜ、まだ書くことに執着しているのだろうか。

今日は太宰を読んで、寝てしまおう。明日になればきっと綺麗な桃の花が咲くだろう。

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純文学作家(自称)