素人プログラマーの開発日記  その3

この日記の存在をすっかり忘れていた。
というのは嘘で、ただ私が怠けていただけである。

本当にシステム開発が好きなら、毎日必ずパソコンをカチャカチャするだろうが、それをしないのが、素人が素人である所以である。

語学の好きな人はスペイン語学習の気分転換にエスペラント語を習得するし、武道の達人は大東流合気の習得と平行して和伝流を会得したりする。
コーディング好きならPythonでサイトを作りながらSwiftでアプリ開発をするだろう。
私はと言えば、白米のおかずに炒飯を食べるぐらいで、そのおかげでデブの達人と言われることもある。

自虐も済んだところで日記に入ろう。
私は趣味で小説を書いているが、小説の世界では『書き下ろし』という概念がある。
新聞やインターネットなどに掲載されず、いきなり本になる小説を書くことを言うが、もちろん、プロの作家が自分で温めて執筆した小説を、出版社に持っていくわけではない。
あらかじめ、担当編集者とこういう小説を書き、初版は何部発行して印税はいくらで、などということが合意されているのである。原稿のチェックも定期的に当然ある。

システム開発というものも、基本は受託開発かパッケージ開発か自社開発である。

先日、システム開発界隈(そんなものがあるのか知らないが)で、ある著名なブロガー?情報商材屋?煽り屋?から依頼されてシステムを開発したが、経費を払って貰えないという開発者の呟きがあった。
私などが偉そうなことを言える立場ではないが、システム開発で一番大切なのは、RFP(Request For Proposal)に対する提案書の中身でも、その後の要件定義でもなく、まずは、予算どりである。
それがないと開発は始まらない。
だから、プロデューサーは偉そうなのである。
いや、実際に偉いのである。たぶん。

だから、私のように小説もシステム開発も、予算もなくただやりたいからやっているというのは、馬鹿の極みである。

自虐も済んだので次にいこう。

予算がついたら、次に見積りをおこなう。
逆じゃないかって?
他の業界はどうかしらないが、システム開発では予算に合わせて見積りを行う。
特定入札では予算内の提案書を作成し、一般入札ではあらかじめ予算を知ることが鍵となる。
最も、そんな証拠が発覚したらどえらいことになるのであまりおおっぴらに書くわけにはいかない。
だから、やっぱりプロデューサーは偉いのである。
おっと、これは小説の話であった。本気にしないでもらいたい。

予算がとれたら見積りを取得する。
どう頑張っても開発費が予算に収まらない場合は、システムを縮小する。
もともとは10万人が利用するシステムを、導入当初は1000人にしたりする。数字の上で。
数ヶ月後、追加の予算がついて、数字も利用者もちゃんと10万人になっているから不思議である。
やっぱり予算を操れるプロデューサーは偉い。
ということで、今日も開発の話ができなかった。
明日こそ、実戦に入りたい。

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