2019年7月1日8時59分60秒

地球の自転が早くなっているのは機知の事実であり、また、一年が365日よりちょっとだけ長いのは閏年から誰でも知っていることだが、それとは別に、数年に一度、閏秒という時間が挿入されているのは、あまり知られていない事実である。
もともと、1秒という間隔を3600個集めて1時間にし、それを24回くり返した時間を1日とすることに無理があった。
宇宙とは時間の束の積み重ねではないところで時空に時を刻んでいる。
それでもやはり人間は、無機質な時間や数字に特別な感慨を抱くことがある。
7月1日8時59分60秒という普段はない時間に特別な思いを持たせ、その瞬間を特別な人と共有することを願ってしまう。
本当は今、2017年8月2日12時20分58秒という時間も二度とない時間として同じ程度に重要であり、先週、例えば2017年7月23日00時00分00秒も、限りなく貴重な瞬間だったのである。
そう考えると、一瞬たりとて無駄な時間はない。
だからというべきか、それでもと言うべきか、僕はいつでも考える。
あなたは今、何をしていますか。
僕は今、ここにいる。

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純文学作家(自称)