原口統三 「二十歳のエチュード」から

「自己の思想を表現してみることは、しょせん弁解にすぎない」

「傷のないところに痛みはない。僕にとって、認識するとは、生身を抉えぐることであり、血を流すことであった。そして、今、僕の誠実さの切尖が最後の心臓に擬せられたからとて、僕は躊躇ためらうだろうか。」

「純潔。――この最も兇暴な自我主義。」


底本:「二十歳のエチュード」角川文庫、角川書店

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純文学作家(自称)