平均律と純正律

通勤時に音楽を聴いているという話を前に書いたが、週に20時間以上同じ音楽を浴びていると、好きな曲でも耳に違和感が生じることがあることに気づき、調べてみると、それは平均律で演奏されている曲であることが分かった。
音というのは周波数という波のエネルギーである。
そしてどういうわけか、周波数が整数の比率で響くとき、その和音は調和して聞こえる。
例えば純正律のドミソの音は周波数は4:5:6の比率になる。
それが平均律(12の音を等間隔で並べた音)の場合は綺麗な倍数とならず、調和のない音の並びとなる。
ということは、そもそもドレミファソラシド以外にも音は無限にあり、ソとラの間だけどソよりの周波数の音はソの♯-ドや、ミに限りなく近いドといった音もある。
東西南北で言えば南南南南南南南東といった方角だ。(南から3度ぐらい東は、ほぼ南で良いかもしれないが)
そういえば日本語も昔はゐやゑと言った言葉があったが、今では「い」や「え」になってしまっているが、あいうえお、だけが日本語ではない。
地方にはまだ、50音では表現できない「あ」に限りなく近い「お」を発音できる方もいる。
色もまた同じ。日本では虹は7色が主流だが、世界には虹のコントラストを50に分解して描く民族もいる(らしい)。
鼻とほっぺの境界は曖昧であり、ハゲと額も曖昧である。
何が言いたいかと言うと、世界は名付けられた物だけで、成り立っているわけではなく、名のないその他たくさんのもので成り立っている。
そしてどきどき私は、自分と他者の境界が分からなくなる。

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純文学作家(自称)